『うちの子供どうしても勉強しなくて…』
教育に携わる人なら一度は耳にする言葉なんじゃないかな、と思います。
今日は そんな声に応えて
…ではないですが 、
こうした悩みに対して 少し変わった切り口で解決を図るアプローチをご紹介致します。
それにはずばり
【質問】の力を使います。
これまでに数々のベストセラーを何度も飛ばし
元アル・ゴア副大統領のスピーチライターをつとめてきたこともある
ビジネス作家のダニエルピンク氏は 著書『To sell is human』の中で、
優れたインタビューアーでもあるマイケル・パントロンの話を引用しながらこの問いに向き合います。
さて 、早速そのパントロンによると、
勉強をする事に抵抗を示す子供を動機づけるためには、
「やったの?やらなかったの?」
という二元的な質問はもはや意味をなさない、とします。
つまり
「さぁ、勉強しなさい」
「頼むから勉強してね。」
などといった 子供が『イエス、ノー』で答えられる問いかけをしてはいけない、と言うのです。
じゃあどうするか?
そこでパントロンは代わりに2つの質問を提示します。
質問①
【1が「これっぽちも勉強するつもりはない。」で、10が「勉強する気満満」だとしたら、今の状況を1から10で評価するとどのくらいになる?】
そして、これに答えたらもう1つの質問。
質問②
【どうしてもっと低い数字を選ばなかったの?】
僕たちはよく勉強してこない子に対して
「やった」「やらなかった」の二元的判断をしがちです。
それはつまり上記の質問では
『1』か『10』かを迫られているようなものなのかもしれません。
ただ 、
時に何かの行動を取れない人というのは
そんな2つの行動の狭間で揺れ動いている事がほとんどで
あえて【質問①】に答えることにより
自分は少しは行動する態度を持ちあわせていたことに気づかせる事が出来る、
とパントロンは説明します。
また、重要なのは【質問②】で
たとえば子供が3ではなく 仮に4を選んだ理由を説明する時に出てくる内容は
自分がこれから勉強することになるであろう理由になる点だ、
とパントロンは言います。
つまり、本来は二元的質問をされて
現在の勉強していない振る舞いを防衛する態度を取るのに対して、
こうした2つの質問をする事で
程度の差はあれど 異なる振る舞いを望む理由を述べ始める態度に変化していく、
というのです。
それはたとえば、
「やろうともがいていた。やる為に色々考えていた。」
「やったけど 三日坊主になってしまった」
「やったけど、間違いを指摘されて消してしまった。」
などがあるかもしれません。
そして、
そこにはきっと解決に至る種が潜んでいるのかもしれません。
さて…
この話には続きがあり、
それこそがダニエルピンクの上手な所。
最後にこの質問でこうしめくくっています。
・あなたはどのくらいこのパントロンのこの質問のテクニックを実践するつもりがあるだろうか?
・どうしてもっと低い数字を選ばなかったのか?
何かピンと来るものがありましたら是非使ってみてくださいね。
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