正月。
実家に帰った際に父親と2人でドライブに行った時のこと。ある事について2人で意見を交換しあった瞬間があった。
父とはこれまで沢山色々な話はしてきたけれど、それでもあんまりしてこなかった言葉の定義について…
ところで、僕にとってドライブは、2人の心と心を確認したり 擦り合わせたりする 最高の時間。
そんないささか 心踊るドライブでの今回のテーマは『 強さ 』について…
僕の「強さ」と父親の「強さ」。
同じ強さでも、互いに想いを馳せる強さは違うもの。
だから僕達はすれ違いを避けるために、時に 摺り合わせる事が必要になったりもするのだけれど、
それでも あえて擦り合わせる楽しみもそこにはあったりもするのかもしれない。
先日のドライブはそんな気持ちで話をしてみた。
父の『強さ』はこれまで沢山目にしてきたけれど、そんな父の強さで僕が一番印象に残っているものが1つだけある。
それが、
兄の結婚式での出来事。
普段の父は すごく「涙もろい」
空港の見送りだけでいつもうるうるしている。九州男児なのに。
それに比べ、母親はすごく強い。
母が泣いている姿はほとんど目にした事がない。
ただ…
兄の結婚式の時だけはそれが違った。
両家の挨拶で父と母が前に立った時 母は感極まって下を向いて静かに泣いていた。
たぶん母にマイクが向けられだのだと思うのだけれど、
そんな時 父はそんな状況に冷静を装い、感情を噛み締めてながらも涙を見せず淡々とスピーチを完了させていた。
そんな父の姿に 僕はたくましくさと色気を初めて感じたもので、
と同時に
僕はそこで 父の『強さ』を噛み締めしめたものだった。
【強さ】
そう一口に言っても、人によって思い描くイメージは全然違う。
喧嘩や力が強いのが強さだと考える人もいれば
お金をたくさん使って魅せるのが強さであると考える人もいる。
誰かを動かし支配し続ける事が強さだと考える人もいれば、
はたまた、
孤独に打ち克ち続けられる人が強さだと考える人もいる。
何が良い悪いとか そういうのではなくて、
あくまでそれらは その人が生まれてきて経験してきたこと…
アイデンティティなどが色濃く反映されているだけに過ぎないのだから良い悪いはないし、少なからず僕にだってこれらに強さを感じる部分もある。
けれども。
そんな中で先日父と話していて、
『あ、やっぱりな。一緒だな。』
というのがあったのも事実であり。
それが、
【誰かの為に前に出れる勇気】
だった。
それは例えば、
仕事でクレームが来た時に一番に前に出て対応できるか…否か。
誰もがビビってしまう時やピンチの時に自分が前に出て立ち向かえるか、意見出来るか…否か。
大切な人や部下や社員を前に、その人を守れる行動をとる事が出来るのか…否か。
それが父にとっての強さの定義だと 、僕は父の話に耳をかたむけながらなんとなく推しはかり、その方向性が 自分が目指す『それ』と近い事に気付けて いささか嬉しかったのをなんだか今になって噛みしめる。
父のあの結婚式の『強さ』は、僕にはなんだか手強い。
簡単そうに思えるけれど…なんだか手強い。
別に張り合うつもりはないけれど、
それでも今後僕にも子供が出来た時 、
その時にはその子の為にそうした『強さ』で以ってして魅せられる大人でありたいなって…
特に深い意味はないのだけれど、なんだかそんな気持ちに触れさせてくれた 僕の帰省時の
ありふれた日常の一コマが、
今日はなんだか とても身にしみる。
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