映画『はじまりへの旅』に学ぶ 読解力・思考力のつけ方

ホームスクーリング(家庭学習)の葛藤を描くファミリー映画「はじまりへの旅」で主人公でもある一家の父親は、幼稚園生ほどの娘に【権利章典】についての説明を求めます。

そこで、父に言われるがまま権利章典をすらすらと暗誦し始めた少女でしたが、そんな彼女に対し父親はそれを中断させ、こう彼女に伝えるのです。

 

 

 

 

「よし、わかった。それで、それはどういうメリットがあるのか?自分の言葉で説明しなさい。」

 

 

 

 

 

 

今、子供達の読解力やコミュニケーション力に注目が集まっているようです。
それもそのはず、今や画像や動画で情報を仕入れられる時代になり、活字離れが深刻に進んでいる状態。
人と接する時間が大幅に減り、その時間はみるみる機械へと吸い取られているようにも感じます。
皆さんも自動変換技術の恩恵に預かり 「あれ、漢字が出てこない…。」という経験の一度や二度、経験した事はあるのではないでしょうか?

 

 

そんな状況の中、 一つの対策として今小学校では、漢字の宿題に大いに時間が割かれているようです。

その証拠に小学生たちは毎日1時間以上漢字をただひたすら書き続けているという状況をあちこちで耳にするようになってきました。

 

もちろん国語に触れるという意味で漢字の練習は良いのかもしれませんし、外国語より先に国語を身に付けさせるのは大切なことだと思います。
ただ、それはどこか新幹線があるのに、新横浜から名古屋まで自転車でいっているようにも感じてしまいます。

 

 

僕は国語の先生ではないのであまり専門的な事はいえませんが、今日は僕が考えるもっと簡単に読解力や思考力をつけられる方法を書いてみようと思います。

 

ポイントは、ズバリ説明させる事。

そしてその根底にあるのは、活字からイメージングさせる力です。

 

 

 

 

 

やり方は簡単。yahooニュースなどで良いので今日気になった記事や興味を持ったものをまず子供達に自由に読んでもらいます。
携帯でもタブレットでも渡して、できれば音読が良いですが、黙読でも良いのでそれについて自分の言葉で説明してもらうのです。
はじめはスポーツの記事でもいいのでとりあえず読んでもらう。
その際に、
どんな事が書かれてあって書き手が伝えたい事はなんなのか?
そこに登場する人たち や関わっている人たちの気持ちはどうなのか?
を自由に連想させて聞いてみます。

 

前者に関しては、そこでの論点のズレをすり合わせていく。
そして、後者に関しては正解がないので自由にこたえてもらいます。

 
説明するという作業には、言葉を通して思考し、頭の中で整理していく前作業が不可欠なんだと思います。
更にその為には、活字(文・言葉)からイメージを膨らませていく過程が必要となる。
文を読み解くには、そうした活字からリアルなイメージ化に慣れさせていくのがきっと最適なトレーニングになる気がします。

 

 
もちろん漢字に重きを置くのはそれなりに理由があってのことでしょうし、指導要領がそうさせているのだと思いますが、こうしたトレーニングを入れてみる方が家族との対話も増えますし楽しみながら国語力をアップさせられるのだと思います。
何よりコミュニケーション能力が飛躍的に伸びるはずです。
 

 

ところでこの映画では

「自分の言葉で説明しなさい。」という父の言葉にこれまた綺麗に答える少女。
また、映画のあらゆるシーンでこのお父さんは子供達に説明させたり・表現させてあげる場を作り出します。

 

ただ、一見そうした良質な教育をしているように思える家庭でも、生きていく中でそれなりに沢山の葛藤や課題に直面します。

教育の難しさはそう簡単に解決できるものではないようです。

 

 

とはいえ、一読解力・活字からのイメージング力に関してはこうした自分の言葉で説明させるというトレーニングはきっと役に立つはずです。

 

映画も含め、是非一度お試しくださいませ。

 

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