深く傷ついている人に僕達が身近に出来るコミュニケーションとは?

例えば誰かが深く悲しんでいるとき僕達はいったいどんなことができるのでしょうか?

もしもなにも不自由していない僕達の目の前に、悲しみに打ちひしがれている人が話しかけてきたら僕達はどんなコミュニケーションを取る事ができるのでしょうか?

 

 

最近の僕はそんな事をふと…考えます。

果たしてそのような方々にどんな風に寄り添えばいいんだろうか  と。

 

 

 

教育コーチとして活動させて頂いている僕は、

時に子供達や親御様から色々なお話をしていただくことがあります。

それはカウンセリングというような構えた話というよりもむしろ

プライベートの中でのごく一部分であり延長線上でもあるごくごく日常的なもの、といった感じでしょうか。

 

でも

そんなフランクな場だからこそ時にふと  相手の方のバリアが外れ  一気に感情を伴った言葉があふれ出てくる場面に遭遇する事もあったりします。

そんな時 僕はふと 考え込んでしまうのです。

自分の想像や体験をはるかに超えた悲しみや悩みを共有された時

果たして僕はどのようなコミュニケーションをとればいいのだろうか…と。

 

もちろん

こうした体験に僕はこれまでも出会うことがありました。

そんな時

僕はこう答えていた。

 

「うん、わかるよ…」

「そうですね、充分に分かります。。。」

 

時に無意識に。ある時は意識的に。

 

でも 当然の事ながら 時にその不自然な共感に いささか違和感を覚えた事もありました。

自分が全く同じ経験もしていないのに 何が良く分かるんだ、と。

 

そして今  改めて思います。

それって果たしてベターなのだろうか?

もっと良い対応ができるのではないだろうか?

と。

 

 

 

 

 

共感という「コミュニケーション」は 今や物凄く強力な武器で、

僕達は日々これらを「交換」しあっています。

それは時にSNSで、時に日常会話で、時に上記のような悩み相談の中で。

でも、ある時ふと我に返る。

自分のキャパをはるかに超えた悲しみで僕達はどうやって相手に寄り添う事ができるのかなっと。

 

 

そんな僕の疑問に明快に答えてくれたのが僕の大切な身内の一人でした。

彼もまた大きな挫折・孤独・悲しみを乗り越え、今を楽しく生きています。

そんな彼がこの問いにこうボソッと答えてくれたことがありました。

 

 

「共感よりも、理解が大切なんじゃないかな」

 

 

当たり前のことながら僕達は皆他人であり、

同じ物事を見ても捉え方はみなばらばらで

一人一人がそれに即した思いで生きているのかなって思います。

そんな時に聴く側にとって大切になるものは

 

 

『わかりっこないことにうわべだけで共感するよりも  相手の頭の中にあるイメージを懸命に探る努力をすることなんじゃないかな』

 

 

と 彼はいいました。

 

悲しいといっても、

身体のどの部分が苦しむのかだったり、

どんな映像が頭を駆け巡っていて、それがどんな風になってほしいのか、

どんな状態になっていってほしいのか。

その人が話しながらどういうイメージを紡いでいきたいのか。

それをビジョンやイメージが明確になり過ぎるまで聴き続ける。

そして、それらの事を時にひとつひとつ聞いていったり話してもっらたりする中で

相手が自分の心の中にあるもやもやに少しずつ気付いていくことができ、

引いては二人の異なるイメージを徐々に近づけていくことになるかもしれない。

そんな過程でいつかイメージが繋がったとき 僕達はきちんと相手に対して「共感」出来るのではないか。

それかきっと相手を「理解する事」になるだろうし

そのプロセスに全力を注いでいくことこそが、僕らが相手に寄り添うために出来る最大限の努力なんじゃないかって。

それで相手が何か安らぎのようなものを感じてくれればいいのかなって。。。

現時点での僕は、そう彼の話を受け止めました。

 

 

 

 

相手を理解するという「プロセス」は

こうした身近な事から始まり、その先に きっといろんな問題を解決する手がかりになってくれるのではないでしょうか。

例えばそれは

学校でのいじめから

民族や文化間対立、

そして、、、

世界中の大きな争いごとまで…

 

 

 

共感ではなく、理解を目指す。

理解すること・聴くことに力をそそいでいく事。

 

僕はそう感じていますし、

そこを理解できる大人に僕はもっともっとなりたいなって そう思います。

 

 

 

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