日本におけるコーチングの第一人者でもある、伊藤守さん。
伊藤さんの本はほんとにたくさん出版されているけれど、そんな数ある本の中でもしつこく書かれているとあるテーマがあります。
それは
【聞く事の重要性】
聞きなさい。
とにかく最後まで聞きなさい。
もっと話をさせてあげなさい。
ほんとうに聞きなさい。
それでも聞きなさい。
。。。
伊藤さんはどの本でもしきりにこう話されます。
それくらい、私たちは聞けているようで人の話を聞けていないものなのかもしれません。
心理学用語にオートクラインという言葉があります。私達は普段話す時 何か自分の思いを話すというよりは、話しながら自分の思いに気づいたり確認したりして心を整理していく、という事を指す用語です。
こうする事でなんだか落ち着かないモヤモヤやストレスを話しながら解放したり、整理したりする事ができる。
ただ、なかなかそうしたオートクラインが起こり得る環境を 僕達は自由に持つ事ができていないのかもしれません。
ところで 最近とある素敵なご夫婦にトラストコーチングを開講した時の事。
上記のオートクラインの話をした時に奥さんがこうボソッと話されていたのが印象的でした。
『もっとこれまでに旦那さんに(目の前の旦那様を手のひらで指し)話をさせてあげればよかった。』
それを見た旦那様は下を向きながら首を振っていたし、もちろん私から見たら2人はとても仲が良く充分素敵な御夫婦なのだけれど、
そんな奥様のふとした旦那様への後悔の念をふと耳にした時、パートナーへの愛情を垣間見ては、きっとこれからも益々素敵な関係になっていくんだろうなと、思ったものです。
私自身もコーチとして活動していく中で、やはりここはすごく難しくも思えるコミュニケーションのひとつです。
この間もつい小学生の男の子に怒られてしまいました。
『待って!聞いて!』
って…
それくらい、相手の話を折らずに黙って聞く事は いくら意識していても ふとしたタイミングで 狂ってしまう…とっても難しいものなのかもしれません。
聞くという事はそれくらい難しく、また話し手にとってはそれ相応にとっても尊い営みなのかもしれないけれど、
でも一方で、簡単に誰でも意識して出来る事のひとつでもある事なのかもしれない。
だからこそ伊藤さんは繰り返し言うのかもしれません。
一番取り組みやすく、そしてもしかしたら最も求められている事かもしれないから。
時間はかかっても
習慣になるまでもっともっと意識化したい、そんな事をふと 伊藤さんのとある本を読みながらそう思ったものです。
〜もっと話させなさい。それが、あなたの100万回の励ましの言葉より、相手を勇気づけます〜 伊藤守
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