コーチングをさせて頂く中でコーチがしてはいけないことの1つに
《クライアントが持ち寄る悩みや問題を 同じように問題視してしまう》
というのがあります。
コーチは クライアントの悩みに寄り添う人ではなく、
はたまた
クライアントの悩みを共に考える人でもありません。
ただ、それは決して冷たくあしらうなどといった無責任な話ではなく、クライアントが持ちよる悩みや問題は
その時点ではほとんどが「問題のようなもの」にすぎないからです。(←これについては後ほど詳しく説明します。)
大切なのは、
それ以前に コーチの役割は クライアントが自力で目標を達成していく影のサポート役にならなくてはならない、ということ。
ですので、
そのクライアントが持ち寄る
『問題のようなもの』
をより俯瞰的見える位置から常に見ては、
その関わり方や捉え方を相手が目標を達成しやすいように「アレンジ」していく事が求められます。
ただ。
時にどんなにそうした視点で見ようと努めてみても
ついうっかりクライアントと同じように目標に向かう中で出てくる「問題のようなもの」を問題視してしまうこともあるのかもしれません。
クライアントが頑張っていればいるほどついついサポートする人間であるが故にクライアントに同情してしまうことも あるのかもしれない。
でも、それだとクライアントの目標達成は遅くなってしまいますし、
時によっては勝手に自分で作り上げてしまう不安によって自分自身で諦めさせてしまうかもしれません。
コーチは、それだけは避けなくてはならない。
コーチングは、絶対に達成したい目標がある時に機能します。
逆に言うと目標がないコーチングは基本ありません。
ですから、コーチは時にクライアントが設定した目標を 違うステージの目標へと昇華させるお手伝いをすることもあります。
目標に対する想いや感情が大きければ大きいほどコーチングは効いてくるからです。
とはいえ、そこに至る過程で必ず何かしらの壁が出てくるもの。
どんなにクライアント自身が達成したいと意気込んでいる目標であっても、モチベーションはどうしても上がったり下がったりしますから、
ついつい無意識のうちに現状維持を選択したくなり、達成できない最もらしい理由を持ち寄ってきます。
なぜなら、自分でも達成できたらとても嬉しいほどの高い厳しい目標。
もし達成できなかった時の自分の感情を保つため、もしくは守るために
一防衛本能としてできない言い訳を用意してしまう。
だから、悩みに共感して効いてくれる人を前に話し出す僕たちは、どこか嬉しさを覚えることがあったりします。
でも、それだと達成は非常に厳しい。
私たちのコーチ力はそこで試されます。
ところで 僕たちの生活で起こる出来事は、何らかの解釈や捉え方をその本人自身が勝手に頭の中で作り上げていることが多いのかもしれません。
そう考えると出来事自体には良いも悪いもない。
その証拠に動物達は悩みこんでしまうことはありません。
コーチは時に深刻そうに自分の悩みをここぞとばかりに話し出すクライアントの話を
きちんと丁寧に聞きつつも心の中では「あること」を考えておく必要があるのです。
▶︎続きはTCS講座にて
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