《~学校と塾の役割②〜》

前回では、
成績が上がる公式を紹介し、
そして大学受験においては、
学校や塾の存在意義は
これら各々における「補完」にあると述べました。
今回はその部分を更に具体的に話していきます。

ーーーーーーーーーー

繰り返しますが、
成績をあげるための公式は以下の通りです。
もう一度確認してみましょう。

成績UP=優良教材×適切な勉強法
×勉強時間×やる気

そして、
これらを総括した上で学校や塾の『補完』としての役割で大切なのは
以下の2点です。

『ペースメーカー』
『メンター』

ーーーーーーーーーー

①『ペースメーカー』としての役割

受験生たちはとにかく自分の立ち位置がわかっていません。
真っ暗闇の状態で手探りで歩いているようなものなのです。
そして初めて大学受験を経験する彼等にとって、
どの位置にいるのか?
今の勉強法で正しいのか?
そして、
そもそもわからないこともわからない状態なのです。
なので、
まずは懐中電灯で生徒の位置をはっきりさせてあげて、
ゴールはどこで、
どんなルールのレースで
自分がどこを走っているのか、
ライバルはどんな事をして、
自分はどうすれば彼等に追いつき追い越せるのか、
を個々に合わせてきちんと伝えてあげられる存在になる事が大切です。

②『メンター』としての役割

受験は何より孤独です。
起こる結果全てを自分一人で受け止めなくてはなりません。
それは彼等にとって最もしんどい事でしょう。
思うような結果に繋がらず、
時に塞ぎ込んでしまう事しばしばです。
加えて多感な時期です。
友人関係や家族関係、恋愛など、
彼等にとって悩みの種は尽きません。
そして、
追い討ちを掛けるように、
そんな彼等を前にしても時間は刻一刻と迫ってきます。
どんなに優良教材に恵まれ、
効率的な勉強法を実践していても、
勉強自体に集中できなければ知識は増えていきません。
そんな彼等を前に教師、そして僕ら教育コーチは何をすべきか?
日本一のマーケターとして知られる、神田昌典氏は
著書『成功のための未来予報』の中で、
将来の先生像についてこう述べています。
「先生はーー生徒が激動の時代に変化を乗り越えながら、意味ある人生を最大限に生きられるように必要な知識と経験を身につけらえるようにするーー真のメンターになっていく必要があります。」

彼等の心の中に複雑に絡まる悩みを一つ一つしっかり紐解いて、
安心して受験勉強に取り組める環境を整え続けていく事です。
そして、
一部分としてではなく全体を俯瞰しつつ、
ひとりひとりの生徒の性格や価値観、
行動様式を理解し、
それに合わせた個人個人のカリキュラムを組んでいく事が大切です。

ーーーーーーーーー

子供達は本来やる気はあるものです。
単に勉強をする『環境』を自力では整える事が極めて困難なだけ。
そして、
勉強が仮に嫌いでも
わからないことがわかるようになる事が嫌いな子は
誰一人としていないはず。
彼等が求めるのは何より安心感。
そして
それを前提として彼等ら自身の『自走』。
僕達はそこを第一に優先して突き詰めていくべきだと思います。

ーーーーーーーー

今から2年前の7月。
ある記事が掲載されました。
そこには、
2020年までに消える仕事として、
『知識をただ伝達するだけの教師』
が挙げられていました。
僕自身、
もうそれは2017年までに来てもおかしくないと本気で思っています。
昔ながらの知識を一方的に伝えるだけの教師は今後 必要ありません。
その役割は、世に出回っているクオリティの高い
沢山の優良コンテンツがやってくれます。
単に人間の倫理や道徳がテクノロジーに追いついていないだけで、
今後ますます教師の仕事や役割は奪われていくでしょう。
なので、
まずは先にあげた『ペースメーカー』
そして、
現時点では人間にしかできない
『メンター』としての役割追及に勤しむべきでしょう。

次回はいよいよ、
受験に向かう子供への親の接し方について話していきます。

ーーーーーーーーーーーー

参考書籍
『ドラゴン桜』 三田紀房
『偏差値40の受験生が3ヶ月で一流大学に合格する本』 松原好之 倉山満
『成功のための未来予報』 神田昌典

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

PAGE TOP