子供達と接する時間が増えてくる中で最近になってなんとなくわかってきた事。
それは、
子供たちは子供達なりの理屈で動くんだという事。
もちろん、
「そりゃそうだろう。」
という話なのですが、ここを常に頭に入れておくと私達が取るべき行動がわかってくる気がするのです。
教育業界に足を踏み入れて初めて集団のクラスを持った時、あまりに高校生達が僕の話を聞いてくれていない事にびっくりしたものでした。
もう皆ばらばらで、授業はグダグダで。
そんな僕は彼らに向って
勉強やれよー!
宿題やれよ!
と注意をしては、一向におさまらない彼らにため息と不信感を募らせていました。
一方で そんな彼らを差し置いて前に座って言う事聞いてくれる女の子がもう可愛くてかわいくて仕方がなかった。
だから学級委員の子が益々先生に好かれていく気持ちはすごくわかります。
でも、時としてそんな彼女らも聞いてくれない事があり、その度に僕は悩み、苦しんでいた気がします。
なんで彼らはみんな話をきいてくれないんだ?
と。。
ただ 今になって思うのは、そんな前に座っていた丁寧に聞いてくれていた女の子も 別に僕の言う事を聞いたというよりも、あくまで彼女の理屈と僕の理屈がたまたま交わっていたからきっとやっていただけなんだという事に気付きました。
決して僕の説明がいいから聞いていたわけでは必ずしもなくて、その時に聴く事が彼女にとって「メリット」が大きかったから聞いていたに過ぎない。
似ているけれど、感覚的に少し違う。
そう思うようになってからは彼ら彼女らとの関わり方が変わってきました。
だったら 僕と彼ら彼女らのお互いのメリットが交わる所を考えてみようという気になったのです。
子供達も勉強は出来ないより出来たほうがいいときっと思っているんだと思います。
やれることならやってみたいと思っている子は沢山いる。
そんな彼らに私達がまず出来るのは
彼らがどんな理屈で動くのかを知る事
なのかなって思います。
にんじんが好物の動物に人間が喜ぶようなステーキをあげても動かない。
こちら側の理屈はあくまでもこちら側の理屈であり、理由であり、
それを無理くりやって 上手くいかないからと腹を立てていても不信感ばかり募らせてしまう。
だったら、相手が動くその理屈を知ればいい。メリットを増やしてあげればいい。
子供達を動かすとか
言った通りに縛るとか
そういう議論はさておき、
まずは その背景にあるものを理解する。子供達の興味を知る。
そしてそれは全て観察から始まる。
注意深く観察してみる。
そうする内に彼らなりの動くポイントみたいなのが見えてきたりしますし、
ひいてはそれが お互いを知る良い機会となり親子間コミュニケーションをも思わぬ形で更に円滑になっていくのかもしれません。
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