そんな言葉があったら素敵ですよね。
なかなか言う事を聞いてくれない、子供達。
僕も教育コーチとして、時に家庭教師として子供達と接するわけなのですが、
日々ヒヤヒヤしながら接しています。
ただ、僕の立場は親御様との立場と異なりますし、立場上 幾分かは僕の方が本音を話してもらいやすい環境にあるのかなとも思っています。
なので、いくつかですが同じように使っていただける言葉をいくつか学んだので、
今日はその内の一つについてお話させていただきたいと思います。
何か参考になればうれしいです。
子供達が思春期になると彼等との接し方には本当に苦労しますよね。
生意気ですよね。特に男の子。
なかなか会話をしたがらないし、質問しても単発的な返答だけ。
『…いやいやいや。。。会話しようか会話。』
ってなります、僕も。
そして、
そんな子供達の意を組もうと100歩譲って子供の意見に耳を傾けようともし、
本意ではないけれどなんとか怒りを押し殺して、彼等に聞いてみたりするんですよね。
「結局どうしたいの??」
って。
でも 子供の返事はいつもこう。
「知らない。」
「わかんねーよ。」
たまに僕だって蹴っ飛ばしたくなります。笑
ただ、です。
子供達は自分の心の「内」を人に話す時、
大抵の子がその思いをある「フィルター」にかけるのかなあって僕自身は最近 思っています。
「こう言ったらこう言われるだろうな〜」
とか、
「こう思われたら嫌だな〜。」
という一般的な価値観や道徳、常識、上の人が喜ぶ答えといった「フィルター」です。
僕らもありますよね。
なので、そうした恐れからなかなか口にできず、
故に まずこの「フィルター」で瞬時に頭の中で考えた事を口に出す前に選別するんじゃないかなって思うのです。
怒られないように。
でも そうしたフィルターにかけられて搾り取られた答えにはもはや本質的な要素が一切含まれておらず、肝心の子供にとって本当に
『いいなぁ〜』
っていう理想の状態が抜け落ちているんじゃないかなって思います。
そして
「結局どうしたいの?」
という言葉には
(聞いてあげるんだから答えには必ず責任持ちなよ。)
という圧力的なニュアンスが込められているのかもしれません。
そんな圧力的な問いにもはや子供達は心の内を話したくないのかなって思うんですね。
それが親という立場ならなおさら。。。
じゃあ、どうすればいいのでしょうか。
この疑問に対する答はこうです。
「どうなったらいいなぁ〜。。。って思うの??」
この問いかけは子供が心の内を無意識に「フィルター」にかけずに済む魔法の言葉なのかもしれません。
魔法の問いかけと までは言いすぎかもしれませんが、こういわれた瞬間 、彼ら彼女らにはちょっとした「間」ができます。
もしくは、視線が上がります。
これは、本音を言う寸前のところまで来ているんだと思うのです。
後は、受け入れる受け入れないは置いておいて、子供たちの本音に耳を傾けてみていただけたらと思います。
子供達は素直なので自分がしたいことは割と知っているんじゃないかなって思います。
でも、これまで沢山の人達に
「あれはだめ、これはダメ。」
といわれ続けてきたので、
知らず知らずのうちに自分の本当の答えを
親御様やその他影響を受けてきた大人が喜ぶ答えに作り変え発言するようになっていると思うのです。
そして、
こうして自分の本当の気持ちを押し殺し我慢しながら生活していくことで親御様とギクシャクした関係が生まれてしまうのかもしれません。
この問いかけの素晴らしい所は、制約的な条件が全くないところです。
微妙な言葉のニュアンスの違いですが、
こう言われるとありのままの自分を伝えていいという気持ちにさせてもらえたりします。
僕自身もこう問いかけられるとほんの少しブロックが外れる気もします。
更に、答えた後もその答えに対する理想の状態を単に述べているだけなので答えに対する責任を負わなくても良いという安心感もあります。
だから心置きなくありのままの自分の理想の状態を伝えることができるんですね。
ただし
この言葉には相手との信頼感だけでなく
表情、抑揚、トーン、アイコンタクト等
非言語的な要素や絶妙なタイミングがとっても大切です。
そして
使い方を間違えるとそれ以降聞きにくくなります。
子供をじっくり観察して「ここだ。」というところで是非使えるといいですね。
《参考書籍》
メディカル・ダイアローグ入門 尾谷 幸治 大野 純一
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